【基本のレシピ】かぼちゃの煮物

基本のレシピ

こんにちは!shunです。
今回調理いたしますは「かぼちゃの煮物」
煮物料理の定番中の定番。
かぼちゃ特有の甘さとねっとりした食感がたまらない重厚な一品です。

使う品種や作り方次第で仕上がりは全然変わるので、「家庭の味」による差が出やすい料理です。
目指す食感や味わいは人それぞれ好みの部分なので今回は煮物によくある
煮崩れしちゃう…。
ちゃんと煮たのに味が物足りない…。
なんて失敗をしないためのポイント解説とレシピの紹介をしたいと思います。

ちなみに本レシピそのままで作ると「甘めの味付けでホクホク食感を少し残した仕上がり」になります。

材料 (2,3人前)

・かぼちゃ    1/4個
・きび砂糖    大さじ1
・しょうゆ    大さじ1
・みりん     大さじ1
・酒       大さじ1
・水       適量


手順

1.かぼちゃの種とワタをスプーンで取り除く
 ワタの部分を少し残すかキレイに取り切るかはお好みで

2.3cm角程度の食べやすい大きさに切る
 皮の変色している部分やイボ状になっているところを少し切る

3.小さめのフライパンにかぼちゃを入れる
 かぼちゃが重なったり隙間を空けすぎたりしないように“皮を上にして”並べる
 調味料を全て入れて、かぼちゃの2/3程度が浸かるくらいまで水を足す
 強火にかけて沸騰させる

4.沸いたら落とし蓋をして中火にする
 沸騰した状態のまま6,7分煮る
 竹串を刺したときにまだ少し抵抗があるくらいになったら落し蓋を外す(スッと入るまでは煮ない)

5.焦げないように時々鍋を揺すりながら煮汁を煮詰める
 煮汁が底に薄く残るくらいまで詰めたら火を止める
 そのまま20分程度置いて熱を取りながら煮汁を吸わせる
 煮汁が無くなったら器に盛り付けて完成

ポイント

・水分量は「ひたひた」で、なるべくジャストサイズの鍋を使う

→イモ類やかぼちゃを煮物にするときに煮崩れてしまうのは「煮過ぎ」だけが原因ではありません。
なるべく食材が動かないようにするのもポイントです。

たっぷりの煮汁で茹でたり鍋の中がスカスカの状態だと食材が動いて食材同士がぶつかることで煮崩れがおきます。
食材が少し水面から出るくらいのいわゆる「ひたひた」の状態で煮るようにしましょう。

ちなみにかぼちゃに関しては皮と身の間がもろくて煮崩れしやすいので皮を上にして煮るのがおすすめです。

・甘くてねっとりとさせたいときは弱火で、ホクホクさせたいときは強火で煮る

→食感に関しては品種の差が大きいのですが、加熱の仕方によっても違いが生まれます。

60~70℃でかぼちゃに含まれる酵素の動きが活発化し、かぼちゃに含まれるでんぷんを糖に変えていきます。ですが70℃を越していくと酵素は失活していきやがて作用しなくなります。
つまり低温で加熱するとかぼちゃは甘くねっとりとした仕上がりになります

今回のレシピでは強火で加熱し、短い時間で沸騰させているのででんぷんが糖に変換されずに残り、ホクホクとした食感に仕上がります。
どちらが美味しいではなくここは好みの問題ですからイメージに合わせて調理法を変えるといいかと思います。
低温で加熱する場合はかぼちゃの自然な甘味が強く出るので砂糖は入れずにみりんだけで十分甘くなります。

・煮物は火を止めて冷ますまでが調理工程

→「鍋止め」と言って煮汁の中でゆっくり冷ますことで中までしっかり味がなじみます。
煮物は煮ているときよりも冷ましているときの方が食材に味が染みていくのです

加熱しているときは煮汁の塩分なんかが食材に入っていくと同時に食材の持つ旨味や甘味が煮汁に溶け出してもいきます。
スープを作るときは汁ごと食べるのでそれでもいいのですが、かぼちゃの煮物のように煮た食材自体を美味しく食べたいときは煮汁をしっかり吸わせるようにします。

煮物は器に盛り付けるときにどれくらいの量の煮汁を一緒に注いで完成なのかに合わせて煮汁の濃さを決めましょう。
今回のレシピでは煮汁は残さずにかぼちゃに全て吸わせるのが完成形なので煮汁は少し薄めです。
煮汁に浸しながら食べたいのであれば少し濃いめにすると良いと思います。

以上、「かぼちゃの煮物」の紹介でした。
かぼちゃの旬は10~12月くらいですのでぜひ秋に作って欲しいレシピです。
シンプルな料理こそ作り方をちょっと変えるだけで仕上がりは違うものになります。
ぜひあなただけの「家庭の味」を見つけてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!