こんにちは!shunです。
今回調理いたしますは「リゾット」
イタリアンで米料理と言えばリゾットが有名でしょう。パスタ文化のイメージですが、茹でてサラダやスープに入れたり揚げてライスコロッケにしたり意外にもお米を使う料理は多いイタリア。
お米と言えば炊き立てホカホカの白飯!が基本の日本人からするとなんだか洒落たメニューに見える「リゾット」
ワインを飲もうと思った日にでもせっかくだからと作ってみたら
「レシピ通りの水分量で作ったけど全然足らないorシャバシャバ」
「粘り気が出過ぎちゃってなんだかイメージと違う」
なんて失敗はリゾット作りには付き物ですよね。
日本のお米でリゾットを美味しく作るのは無理!なんて思っている方もいるかもしれませんがそんなことはないんです。
そこで今回は日本米でも美味しいリゾットを作るために
・水加減の決め方
・お米に含まれるでんぷんの活かし方
2つのポイント解説とレシピの紹介をしたいと思います。
材料 (2人前)
・生米 100g
・塩 適量
・ブイヨン 400ml程度(市販のマギー・ブイヨンを使用)
・白ワイン 30ml
・ローリエ 1,2枚
・バター 10g
・パルミジャーノ 20g
・こしょう 適量
手順
1.鍋にブイヨン、白ワイン、ローリエを入れて火にかける
沸騰したら火を弱めて軽く沸くくらいに維持しておく
2.フライパンに生米(洗わずに使う)と塩をひとつまみ入れて中火にかける
フライパンを軽く揺すりながら炒り、米自体を熱々にする
3.フライパンにブイヨンの7,8割を入れる(ブイヨンが勢いよく沸騰するので注意)
へらを使って全体を軽くひと混ぜしたら弱火にする
軽く沸くくらいの状態を維持しながら時々へらでひと混ぜする(グルグルとかき混ぜない)
米が水面より上に出てきたらブイヨンを足す
ブイヨンを使い切ったらそのまま鍋に水を加えて沸騰させてから使う(ブイヨンを足すと必要以上に味が濃くなるので)
4.12~15分程度煮続けたら米の触感を確かめる
まだ少し硬さが残る米が数粒混ざっているくらいの状態になったらお湯を足すのをやめる
米と水面が同じ高さになったくらいで火を止めて蓋をし1,2分蒸らす
5.米の下にまだ少し汁気が残っているのを確認し、バターとパルミジャーノを加える(汁気がなかったら少し湯を加える)
へらを使って空気を含ませるようにさっくりと混ぜ合わせる(米粒を潰さないように)
味見をして塩を適量加える
水分が分離しておらずソースとして米粒に絡まってツヤが出ていたら完成
お皿に盛り、底をトントンと叩いて平らにならしこしょうを軽く振る
ポイント
・ブイヨン(水)の量はお米の状態を見ながら決める
→お米を土鍋や炊飯器で炊くのと違ってリゾット作りはレシピ通りの水分量でうまく作れるとは限りません。
炊くときは最初から最後まで蓋をするので水のほとんどはお米に吸収されているので決められた量でやれば失敗しません。
ですがリゾットは蓋をせずに米を煮ているので米が吸収する分とは別に蒸発によっても水が減っていきます。蒸発の速度は水の表面積によって変わるのでフライパンが大きくなるほど米が丁度良く煮えるまでに多くの水を必要とします。だからレシピを考えた人と同じ大きさのフライパンを使っているわけでなければレシピ通りの水分量は適正ではないのです。
お米に7,8割火が入ったくらい(10分を過ぎたくらい)からは食感を確かめながら水分量を適正に保つようにしましょう。レシピ通りの量だけで作ったり無理に使い切ったりしないでご自身のフライパンに適した量を覚えるのが第一です。
・でんぷんの種類と扱い方
→お米はでんぷんを豊富に含む食材です。リゾットはお米のでんぷんを利用してトロっとクリーミーな口当たりに仕上げる料理ですが、この口当たりをベタベタと粘り気のあるものに変えてしまうのもまたでんぷんの効果です。
お米のでんぷんはアミロースとアミロペクチンという2種で構成されています。このうちアミロペクチンがお米特有の粘り気を生んでいます。日本のお米はこのアミロペクチンの比率がイタリアのお米に比べて多いのでより粘り気が強く出てしまうんですね。
なのであまり混ぜ過ぎない(米を傷つけない)ようにするのはアミロペクチンが溶出するのを防ぐためです。
また、熱々のお米に熱々のブイヨンを足して温度を下げないようにするのはでんぷんの変質を減らすため。でんぷんは水と熱が加わることで「糊化」をしますが、一度糊化した状態から温度が下がることでとろみが付きます。片栗粉でとろみを付けるのはまさにこの作用を利用しています。
リゾットにおいてこのとろみが欲しいのは最後の仕上げの時だけ、米を煮ている最中にとろみが出てしまうと煮詰まってドロドロになってしまいます。米に火が入るまではフライパンの中の温度を下げないように注意し、最後に少し休ませて温度を下げることでソースを仕上げるのに必要なだけのとろみを引き出して仕上げるのが最高のリゾットにするコツです。
以上、基本の「リゾット」の紹介でした。
見極めが少し難しい料理かもしれませんが一度美味しく作ることができればもう失敗知らず。
トマトやベーコンを入れたり、キノコを出汁と一緒に加えたり、カツオ出汁と醤油で和風にしたりと
アレンジの幅は無限にある料理です。お米は何にでも合いますからね。
ぜひあなたの思いのままに作ってみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!