こんにちは!shunです。
今回調理いたしますは「ミネストローネ」
イタリアの代表的な家庭料理で、日本だとトマト缶やトマトピューレを使った真っ赤なスープにゴロゴロの野菜やベーコンが入ってるイメージですね。
具材から出た旨味が混ざり合って濃厚な美味しさを作るのが具だくさんなスープの良いところです。
ですがいざおうちで作ってみると
「あっさりしすぎてただのトマトスープって感じ…。」
「ベーコンやコンソメをたくさん入れないと美味しくならない…。野菜の旨味ってどうすれば出るの?」
なんて風に感じたことありませんか?
でも具材は野菜だけ、味付けは塩だけでも旨味がギュッと詰まった美味しいミネストローネは作れますよ。
そこで今回は
・野菜の旨味の引き出し方
に焦点を置いてレシピの紹介をしたいと思います。
材料 (4,5人前)
・玉ねぎ 100g
・にんじん 50g
・セロリ 25g
(それぞれ5mm角程度に切る)
・にんにく ひとかけ
・コーン 50g(芯も使いたいのでできたら生のとうもろこしから)
・ズッキーニ 50g
・アスパラガス 50g
・キャベツ 50g
・ミニトマト 100g
(好きな野菜、旬の野菜、冷蔵庫で余ってる野菜を1,2cm角にカットする。今回は夏野菜ver)
・オリーブオイル 50g程度
・塩 適量(トータル7,8g程度)
・水 1.5L
・ローリエ 2枚
・野菜くず ある分(野菜の下処理で出てきた皮や切れ端等)
手順
1.野菜をそれぞれカットする。にんにくは潰して皮を剥くだけでよい
にんじん・アスパラの皮や玉ねぎ・ズッキーニの切れ端、キャベツ・とうもろこしの芯等は全て捨てずに取っておく。セロリの葉は香りが強いので数枚使う程度で大丈夫
2.鍋に水、ローリエ、野菜くず、塩をひとつまみ入れて火にかける
沸騰したら弱火にしてそのまま煮込んでいく
3.フライパンに底にまんべんなく広がるくらいの量のオリーブオイルを入れる
にんにくを入れて弱火にかける
にんにくがきつね色になるまでじっくりと加熱する
4.フライパンに玉ねぎ、にんじん、セロリを加えて塩をひとつまみ振りかける
塩と油を全体になじませ、そのまま焦がさないように20~30分たっぷりの油で炒め煮していく
全体の量が最初の半分程度になるまで水分が飛び、食べるとしっかり甘味が感じられるようになったら一度お皿にとっておく(油はある程度フライパンに残しておく)
5.そのままそのフライパンで具材を炒めていく
固くて組織がしっかりした野菜から順に炒める
中火に上げ、まずはアスパラガスとズッキーニを入れて塩をひとつまみ振る
青臭さが抜けて甘味が出るまで炒めたらコーンを入れて同じように塩を振る
その繰り返しでキャベツ、トマトの順に加え炒める。炒め終わったら火を消す
6.(2)の鍋の中身をザルで濾し、野菜のだしを取る
鍋に野菜だしと(4)、(5)の野菜を全て入れて弱火で煮込んでいく
煮込み始めからと比べて水分量が2/3くらいになるまで約1時間加熱する
最後に塩で味を調える
器に注いでお好みでオリーブオイル、粉チーズ、こしょう、パセリ等を加えて完成
ポイント
・塩を加えながらしっかりと炒める
→重要なのは細胞を壊し水分を飛ばすことです。
野菜自体はちゃんと旨味や甘味を持っているのですが、どうしても肉や魚、調味料に比べると弱い上に水分を多く含むためそのまま水の中で煮込んでもなかなか旨味を感じることはできません。
しっかりと熱を入れ余分な水分を抜くことで味は濃縮され旨味や甘味を感じやすくなります。また、細胞が破壊されたことでスープ中にそれらが溶け出しやすくもなります。ただ煮込むだけだと温度は100℃を超えませんが油と一緒に炒めるとそれ以上の高温になり、より細胞は壊れやすくなるわけです。
塩を適宜加えるのも水分を抜くためです。塩を直接振りかけることで浸透圧の働きで野菜の中の水分は外側に出ていきやすくなります。野菜の青臭さや雑味というのも水と一緒に抜けてくれるのでより旨味を感じやすくなるのです。
あとはしっかりと時間をかけて濃縮された旨味を溶け出させることで野菜の旨味をたっぷり感じるスープの完成です。
・野菜の皮や芯は捨てずにだしにする
→野菜の旨味を余すことなく使い切る工夫ですね。特に野菜の香気成分というのは可食部よりも葉や皮の方に多く含まれているので、本レシピのようにあらかじめ別に煮出しておき後で合わせることでより香りの立つミネストローネに仕上がります。もちろんこの野菜だしはミネストローネに限らず他の料理でも使えるので野菜くずがたくさん出るような料理を作ったときは合わせて作っておくと何かと使えて便利です。
以上、基本の「ミネストローネ」の紹介でした。
旬の野菜は特に旨味や甘味が強くなるので季節ごとに入れる具材は変えると良いですね。
何を入れるにしても旨味をしっかりと引き出してから煮込むのがポイントです。
ぜひあなただけのレシピで作ってみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!