こんにちは!shunです。
今回調理いたしますは「ナポリタン」
日本の洋食文化の代表とも言える料理。まだ日本でパスタがメジャーな料理ではなかった頃はパスタと言えばミートソースかナポリタンの2択だけでした。
人によって想像する味は違うと思います。給食の味、お母さんの味、喫茶店の味など。どこか懐かしさを感じるかもしれません。
そこで今回は多くの人が「ナポリタンと言えばこの味だ」と思えるような王道のナポリタンを作れるように
・通常のパスタ料理とナポリタンの作り方の違い
に着目しながらレシピの紹介とポイントをお伝えしていきたいと思います。
材料 (1人前)
・スパゲティ 80~100g(1.8mm以上の太いタイプがおすすめ)
・ケチャップ 100g
・玉ねぎ 30g
・ウインナーやベーコン等 30g
・ピーマン 15g(1/2個)
・バター 10g
・オリーブオイル 10g
・水 50ml+スパゲティの茹で湯分
・塩 適量
・こしょう 適量
・お好みでタバスコ、パルメザンチーズ
手順
1.鍋に1L以上のお湯を沸かしてお湯に対して0.7%重量くらいの塩を入れる
スパゲティを入れて袋の表記時間より1,2分長く茹でる
茹で上がったらざるにあけて流水で麺を冷ましながら表面を洗う
2.表面の乾燥を防ぐために分量外のオリーブオイル(サラダ油やマヨネーズでも可)を麺全体に回しかけて和える
器に移してラップをかけて冷蔵庫で置いておく(1時間以上、できたら一晩程度)
3.具材をそれぞれ好みの大きさに切り分ける
フライパンを中火にかけてオリーブオイルと玉ねぎを入れる
塩をひとつまみ加えてしんなりするまで炒める
ベーコンを加えて軽く焦げ目がつくまで炒める
ピーマンを加えて軽くしんなりするまで炒める
4.具材をフライパンの片側に寄せて空いている側にケチャップの2/3程度を入れる
2,30秒程度ケチャップをグツグツと沸騰させて酸味を少し飛ばす
水50mlを加えて全体を混ぜ合わせる
5.麺を入れてソースと混ぜ合わせる
麺を持ち上げてもソースが垂れてこないくらいまで水分を飛ばしたら残りのケチャップを加えて絡める
バターとこしょうを加えて強火にする。混ぜずにそのまま30秒程度置いて少し焦げ目をつける
火を止めてバターが全体に絡むように混ぜたら器に盛り付けて完成
ポイント
・麺を洗う
→通常のパスタ料理では絶対にしません。パスタの表面に浮き出ているでんぷんが麺とソースをつないでくれることを利用して一体感のある状態に絡め合わせるのが本場のパスタの仕上げ方です。
ですがナポリタンはそんな作り方は知りもしなかった頃の日本人が作った料理ですので、イメージはパスタより焼きそばに近いです。ケチャップたっぷりのこってりしたソースと炒め合わせて仕上げるのででんぷんを落としてから絡めないとベチャっと固まってしまいます。
洗った後に冷蔵庫で寝かせておくことで麺の中のでんぷんが水を吸って膨らみ、その結果モチっとした食感が生まれます。これも当時パスタに馴染みのなかった日本人は芯の残ったアルデンテという触感に違和感を感じ、炊き立てのご飯のようなモチっとした歯ごたえにして食べていたそうです。
・ケチャップとの合わせ方
→ナポリタンの主役はケチャップです。今でこそ生のトマトや水煮のトマトを加えてパスタ料理っぽく作るナポリタンも増えましたが、昔ながらと言えばケチャップだけのシンプルでパンチのある味だと思います。ただ、ケチャップはパスタのソースとして使うには酸味や塩味が強すぎます。なので具材や麺と合わせる前に軽く煮詰めて酸味を飛ばし、甘味を引き出します。
塩分に関してはパスタを茹でる段階で調整します。通常は1~1.5%濃度の食塩水で茹でることが多いですが、それだとしょっぱくなってしまうもしくはケチャップを減らすことで旨味やパンチが足りなくなってしまいます。そこで0.7%程度に落として茹でます。そうすることで茹で上がった麺の塩分濃度は0.3~0.4%、焼きそばに使う蒸し麺と同じくらいの塩分濃度になります。
こうして煮詰めたソースと蒸し麺に近い状態にしたパスタを合わせて香ばしく炒めて仕上げることで昔ながらの王道ナポリタンになる訳ですね。
王道の「ナポリタン」のレシピいかがでしたでしょうか。
ナポリタン自体がパスタの中では恐ろしく邪道なのでなんだか不思議な言い回しですが。
ですがセオリーや伝統なんてのはあくまで美味しい物を食べるためのひとつの「手段」です。
タバスコとパルメザンチーズをたっぷりかけてノスタルジーを感じながら食べるナポリタンをぜひどうぞ。
最後までご覧いただきありがとうございました!