こんにちは!shunです。
今回調理いたしますは「スパゲティ・ポモドーロ」
イタリアでド定番のトマトソースのパスタです。
「ポモドーロ」はイタリア語で「トマト」の意味。その名の通りトマトが主役のシンプルな料理です。
トマトとバジル、オリーブオイル、塩さえあれば作れてしまう単純な料理ですが
いざ作ってみると
「トマトの酸味が強くてなんか食べづらい…。高いトマトじゃないと美味しく作れないのかな」
「旨味が薄くて美味しくない…。やっぱベーコンやチーズを入れないとダメかな」
なんて失敗ありませんか?
でも大丈夫です。どこのスーパーでも売ってるトマト缶を使って、シンプルだけどトマトの旨味がギュッと詰まったスパゲティ・ポモドーロは作れます。
そのために今回は
・トマトの旨味の引き出し方
・トマトソースの味の調え方
以上2つのポイント解説とレシピの紹介をしたいと思います。
材料 (1人前)
・スパゲティ 80~100g
・ホールトマト缶 180~200g(トマトの果肉とピュレを足して)
・にんにく ひとかけ
・フレッシュバジル 5g
・オリーブオイル 大さじ1
・砂糖 3g
・塩 適量
・水 適量
手順
1.鍋にスパゲティを茹でる用の水を張り、沸かしておく
バジルの葉をちぎって茎と分ける
フライパンにオリーブオイルと潰したにんにく、バジルの茎を入れて弱火にかける
ホールトマトをボウルに入れて、ヘラ等で果肉を軽く潰しておく
にんにくがきつね色になったらバジルの茎を取り除いてトマトを全てと塩をひとつまみ入れる
2.中火に上げて1分程度沸かしたら弱火に落とす
焦げないようにこまめに混ぜながら半量になるくらいまで煮詰める
半量まで詰まったら水をお玉1杯程度とバジルの半量を加えてさらに3分程加熱する
3.鍋に沸かしたお湯に1.5~2%量くらいの塩を入れてスパゲティを茹で始める
フライパンのソースが一人前にしてはまだ少し多いかなというくらいで火を止める
にんにくとバジルを取り除く(トングや箸で取れる分だけで大丈夫)
砂糖を入れて混ぜ、味見をしながら塩を加えて味を調える(パスタをしっかりめの塩分で茹でているのでソースは濃いめじゃなくて丁度いいくらいで止める)
スパゲティを茹で時間の1分~1分半くらい早めに上げてフライパンに入れる
中火にかけてソースと軽く絡める
まだちょっとソースが垂れてくるくらいで火を止める
4.残りのバジルを細かくちぎって入れる
ソースが全体に絡むようしっかりと混ぜる
器に盛り付けてお好みでオリーブオイルを回しかけて完成
ポイント
・トマトソースはじっくりと加熱する
→トマトは野菜の中では旨味成分のグルタミン酸が多く、旨味に富んだ食材です。
ですがそれ以上に酸味や独特の青臭さが強いので、生の状態や加熱の浅いうちは旨味を十分に感じることができません。じっくりと加熱していくことで水分と共に酸味が抜け、旨味が引き立ったソースになっていきます。
これだけで十分旨味の詰まった状態ですので、あとはにんにくやバジルの香りを足してあげるだけで風味と美味しさは完成します。ただ、そうは言っても動物性の強い旨味は入っていないのでソースの塩分を強くしすぎると旨味よりも塩味が前面に来てしまいます。なので今回はパスタを茹でる際の塩を強めにすることでソースの塩分は旨味を引き立てるための程よい量で済むようにしています。
・少量の砂糖でバランスを取る
→ホールトマト缶によく使われている楕円形のサンマルツァーノという品種は日本のトマトと比べると甘さは控えめで酸味と旨味が強いのが特徴です。柔らかくて瑞々しい日本のトマトに対して果肉がしっかりしていることもあって生食より加熱調理に向いています。また、トマト缶というのは保存性を高めるためにほとんどのものはクエン酸を添加しています。
要するに酸味がかなり強いためそのままでは味のバランスが良くないのです。加熱によりマイルドにはなるのですが、それだけだと少し嫌な酸味を感じる人もいるかもしれません。そこで少量の砂糖を加えます。
甘味には酸味や苦味を抑制する効果があります。トマトソースに加えることで際立った酸味を和らげて味のバランスを良くしてくれます。入れ過ぎるとくどくなってしまうので少量で十分ですし、使うトマト次第では必要ない場合もあります。ピンク色で糖度の高い生食に向いたトマトを使う場合なんかはむしろ甘味が強すぎる場合があるので、白ワインやお酢を加えて酸味を補う必要があるかもしれません。
いずれにしても、ただ何でも入れれば美味しくなるわけではなくてメニューの軸となる食材に対して必要なものを必要な量だけ加えることが美味しく仕上げるコツです。
以上、基本の「スパゲティ・ポモドーロ」の紹介でした。
トマト缶を使った料理ってどれもトマト臭くて酸っぱくなっちゃうから苦手って人にぜひ作ってみてほしいです。
安くて手軽に用意できる食材でも丁寧に扱えばびっくりするほど美味しくなりますよ。
パスタだけじゃなくてもいろんな料理に応用できるコツなので覚えておいて損はないはずです。
最後までご覧いただきありがとうございました!