【基本のレシピ】カルボナーラ

基本のカルボナーラ 基本のレシピ

こんにちは!shunです。
今回調理いたしますは「カルボナーラ」
ローマ発祥のパスタ料理で日本でも大人気の一品ですね。
シンプルな材料ですぐ作れるからおうちで作ってみたことのある人も多いと思います。
ですがいざ作ってみると

「レシピ通りの分量なんだけどなんか味が薄い気がする」
「卵が固まっちゃってボソボソ…。かと言って火を入れないで作るとシャバシャバだし」

なんて失敗よくありませんか?
シンプルだからこそ素材の使い方やソースの絡み具合で仕上がりはガラッと変わります。
そこで今回は

・カルボナーラの旨味の乗せ方

・カルボナーラソースの仕上げ方

以上の2つのポイント解説とレシピの紹介をしたいと思います。

材料 (2人前)

・パスタ           80g
(太めのスパゲティや平打ちパスタがおすすめ)
・卵             2個
(全卵1個+卵黄1個を使用)
・パンチェッタ(生ベーコン)  30g
(なければ普通のベーコンでも。その場合45g使用)
・パルミジャーノ       30g
(パルメザン、粉チーズ等を使う場合は40~45gに増やす)
・オリーブオイル       5g
・塩             適量
・こしょう          適量

手順

1.鍋に1~1.5L程度のお湯を沸かす
 ボウルに卵、すりおろしたパルミジャーノと多めのこしょうを入れて良く混ぜる
 パンチェッタを細かくカットする

2.鍋のお湯に対して1.0~1.5%程度の量の塩を入れてパスタを茹でる(生パスタや平打ちの麺は生地に塩が入っているものもあるのでその場合は塩は入れずに茹でる)
 フライパンにオリーブオイルとパンチェッタを入れて弱火にかける

3.フライパンの油が最初に入れた量の倍以上になるまでパンチェッタをじっくりと炒める
 パンチェッタの表面がカリッとしてきたら水をお玉半分程度(茹で汁に塩を入れてなければ茹で汁でも良い)入れてフライパンの底の焦げた部分を溶かして火を消す

4.パスタが茹で上がりの1分前になったらフライパンに移し、火はつけずに軽く混ぜて荒熱を取りながらパンチェッタの旨味をまとわせる

5.卵液を鍋肌にはあまり当てないように流し入れる
 麺と卵液を混ぜ合わせ味見をして必要なら塩を足す
 火をつけて弱火にし、ゴムベラ等でフライパンの底に当たっている卵液をはがすようにしてゆっくりと混ぜる
 混ぜるときに少し重たく感じるようになりソースにとろみがついてきたらイメージより少し緩いくらいで火から外し器に盛り付ける
 お好みでパルミジャーノや粉チーズ、こしょうを振りかけて完成

ポイント

・旨味を多めにするように意識する

→カルボナーラのソースは卵が主役です。卵は様々な味と相性がよく乳化作用も持っているので全体をうまくまとめてまろやかな味にしてくれます。ですが裏を返すと他の食材の主張を弱くします。たまごかけごはんを食べるときに醤油をかけると思いますが、「これくらいかな?」と目分量でかけると思ってたより味が薄かったりしませんか?あれと同じことがカルボナーラでも起こります。

カルボナーラにおける旨味の要素はチーズとお肉のふたつだけです。なのでチーズはパルミジャーノやペコリーノ、お肉はグアンチャーレやパンチェッタのような旨味が凝縮されたものを使うのが本場ローマのレシピなのですが、日本だと気軽に手に入る食材ではないので粉チーズやベーコンで代用することが多いのです。

当然ですが旨味や塩気の穏やかな食材に変えているので同じ分量でそのまま作ってしまうと「見た目はそれっぽいけど食べるとイマイチ」なカルボナーラになってしまいます。なのでチーズやお肉を代用品に変えるときは多めに使うようにすると味がしっかりします。にんにくやコンソメを使ったりして旨味を補うレシピも見かけます。そこは好みに合わせてみてください。

・ソースはゆっくりと加熱する

→ソースを仕上げるときがカルボナーラで一番失敗しやすいポイントですね。卵は60℃を過ぎると卵白が、65℃を過ぎると卵黄が凝固し始め70℃を越すと固くなっていきます。火にかけたままのフライパンに卵液を流し入れればあっという間にスクランブルエッグの完成です。

そこで一度荒熱を取ったパスタとフライパンの中で茹で汁の水分やパンチェッタの油分と混ぜて卵液を少し伸ばしてあげます。こうすることでタンパク質が凝固するスピードは緩やかになります。後は弱火でゆっくりと混ぜながらベストなタイミングを見極めます。このときに激しく混ぜ過ぎるといつまで経っても凝固温度に達することなくソースは仕上がらないので、慌てずに底をはがすようにゆっくりと混ぜてください。

「本場のレシピは生クリームや牛乳は使わない」というのをよく聞きますが水分、油分が増えればその分卵液は凝固しづらくなるのでソースはより仕上げやすくなります。「入れた方が美味しい」と感じる人には一石二鳥な食材ですね。

フライパンでは絡めずにボウルの中で茹で上がったパスタの余熱だけで卵液と絡めるレシピもよく見ますが、その場合は卵は卵黄だけ使うようにしましょう。全卵使ってそれをやるとただの「たまごかけパスタ」になります。
卵白を含む量の卵液を絡めるとどうしたってソースとしてのとろみがつくほどの温度には達しません。生卵を加熱せずに食べる文化は日本特有ですのでパスタのソースとしては触感に違和感が生まれてしまいます。

以上、基本の「カルボナーラ」の紹介でした。
トロっとしたカルボナーラらしい絶妙な触感を仕上げられるようになればあとは好きに作っていいんです。
「本場の味」を食べたいときは食材はシンプルに、「あなたが思う美味しいカルボナーラ」を食べたいときは食べたいものをやりやすいように。
最後までご覧いただきありがとうございました!